あずさジャーナル
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ご批判等へのリプライ

2019.03.16

つい先日、質問の準備の仕方についての流れと、都市計画の分野で4年間のうちに参考にした本のリストのことを書いたのだけれども、ありがたいご感想を頂くとともに悲しいと感じるご感想もあった。

いくつかあったが、「勉強」だけしていても議員としては意味がない、というもの。また、この人は「現場」を知らなさそうだ、「お勉強」しかしていないんだろう、若いから仕方がない、というもの。あとは、「普通の大学のゼミの本、一学期分の一クラスのリーディングリスト」などのご感想もあった。特に最後のこれは女性のかたが書いておられたものをたまたま目にしてしまって、とても悲しかった。いつも困らされているマンスプレイニングの類でもないなと思ったからだ。

参考にした資料のことで言えば、紹介した本は一部で、他にも様々な資料を探して読み込んできた。そもそも都市計画分野だけをやってきたのではなく、当然のことだけれども福祉や教育や財政、地域の商工業などについても質問をしている。

都市計画の関連の本は私には難しく、市民相談で新たな情報やご意見を頂くたびに同じ本を何度も参照して考えた。大学だったら1学期分のリストではあるかもしれないが、現実に起こっている問題、訴えのある問題については時間をかけて対応していく必要があり、数冊の本から得る知見が思わぬ形で役に立つこともある。そのことはどうか想像してもらえたら、と思った。

また、先日の投稿を書いた時点で「頭でっかちめ」という類のご批判は受けるだろうなあと少し不安に思ったが、やはりそのようなご批判は届いた。直接頂いたものもあれば、通知からたまたま見てしまったものもあった。もちろん、そのようなことを言うな書くななどとは思わない。書いて頂けるだけありがたいことであるとも思う。

私からできる反論としては、決して私は本の世界に引きこもった4年間を過ごしたのではないし、むしろ、覚えきれないほどの人にお会いして話をするなかで、取り散らかって行ってしまう頭の中を整理するためには本や資料を読んで落ち着いた時間を持つことはとても大切だったと感じている。特に最初の1年間は2015安保で国政のほうでの激動もあって、地方議会でも意見書などの攻防が続き、色々なことがあった。沢山の人に会いすぎて、常に自分のなかに沢山の人の言葉があふれていて、自分が自分でなくなってしまうような感覚というか、精神的にも落ち着きを保つことがなかなかきつい時期であった。

批判やご意見を頂けるのはとてもありがたいことであるから、真摯に受け止めたいと思う。その通りのご意見もあろうと思う。

けれど、地方議員の仕事というのは誰かに教えてもらえるわけでもなく、資料や本を探すのだってすべて自力である。政党に所属していたとしても、手取り足取り教えてもらえることなどない。地方議員には秘書などいないし、「先生」もいない。みんな「何もわからない」ところから市民相談をお受けして自分で考え、やっていくしかない。当然だけれども地域ごとに議員活動の「やり方」だって異なる。

新しく議員になった人が「何から手をつけたらいいかわからないぞ」と思った時に(私もそうだったので)、少しでも参考になればと思った。

議員の仕事は孤独で(沢山の人に会うからと言ってそれが孤独でないということではない)、常に緊張感がある。議場での言葉のミスは命取りになるので気を抜くことは出来ないし、地域を歩いていても「あら佐藤さん」といつ誰に会うかもわからないので、やはり「臨戦態勢」になりがちである。石川大我さんが以前「家を一歩外に出たら次に帰宅するまで『石川大我』として仕事。佐藤さんもプライベートな空間にいる以外は『佐藤あずさ』なんだから」とアドバイスをくれたが、本当にその通りだと思った。

また、「オレに会いに来ない」「オレへの挨拶がない」「オレの相手を十分にしていない」ということをもって「あいつは地に足のついた活動がない」と言って騒ぐ人のことを私は信用しない。その「会いに来る頻度」「挨拶の頻度」「相手をするタイミングや頻度」はその人の勝手な感覚のもとに決められ批判がなされ、議員を私物化する考え方に他ならない。そしてこうした考えと振る舞いをする人が、新しい芽を摘んで潰していくのである。私はこのことに本当に強い怒りを抱いている。

私が議員になって痛感したのは、強靭な精神力と意志がなければこの仕事は続けられない、ということである。そうでなければ権力と対峙することなどできないし、ここぞという場面で折れてしまうだろう。なかには我田引水ばかり狙うようなどうしようもない議員もいるかもしれないが、精神力が要るということについては与野党関係ないと感じる。だから、何期も議員を続けていける人というのは本当にすごいなと今は素直に思う。

八王子市議会のなかでいえば、他党のかたではあるけれども、辞職された日本共産党の山越拓児さんのことを私はとても尊敬していた。地方議員の鑑というか、人格も高潔であられて素晴らしいかたであった。同じ岐阜県の出身で、知的で穏やかでユーモアのある山越さんは女性からも人気が高い。同じ総務企画委員会で過ごした時期には、質問に失敗し恥をかいてしょげている私に、ご自身がお若い頃の経験などから温かなアドバイスをくださったこともあった。山越さんが議会から去ることになった時には目の前がすうっと暗くなるような思いがした。

また、2015安保の意見書審議で我々野党サイド9人からの質疑を1人で受けた自民党の伊藤裕司議員(現議長)のことも尊敬している。伊藤議員は年齢も先輩で保守のベテランのかたであるが、私の生意気な発言にも「あなたが引用した斎藤隆夫さんの話はどこで読めますか」と後になって聞いてくださり、何月何日の新聞の記事ですと答えたら「勉強になりました。読んでみます」と言って下さった。あれだけ敵対心をむき出しにして議場で食ってかかる年下の私に対し、議場の外に出れば1人の人間として敬意を持って接して下さった。年下の、ましてや敵対勢力の者に対し、なかなかあのような発言は出来ないと思う。また、弱い立場にある人の力にならねばとの思いで質問を作っておられる姿には保守の懐深さとヒューマニズムを感じて拝見していた。思想信条は異なれど、勉強させて頂いた。

不思議に思われるかもしれないが、他党や敵対する政党のなかにも、尊敬するかたはいるのである。ここにいちいち書くようなことはさすがに控えたいけれども、本当は市議会の全員のかた、一人一人に対してそれぞれ深い思いがある。どのかたからも学ばせて頂いた。そして同時に、未熟な自分にも思いをめぐらせている。

別の場面で激励のコメントを下さったかたへの返信にも書いたのだが、たしかに私は次の出馬を断念せざるを得なくなるほど、一部の人の憎しみや苛立ち、攻撃心を買ってしまうところがあって、その原因は自分自身にもそれなりにあると思っている。そのことは反省をせねばならないとも思う。

途中で放り出すのかというご批判もたくさん頂いたが、私は任期満了までの4年間を責任を持って務めるので、このご批判には「そんなことはありません」と堂々と言いたい。更には、何度も書いてきたが、昨年明けに私が出馬を断念したのは私自身の「わがまま」によるものではない。様々な要因が絡み合い、こちらの意欲を退けられたということである。

あなたが弱いからいけない、あなたが未熟なのがいけない、もう少し頑張れないのかというお叱りもたくさん受けたけれども、いま私から率直な思いとして言えるのは、「私よりももっと強くて魅力的な適任者が、他にいるはずだ」ということである。

更には、議員や政治家というのはあくまでも社会変革のための「手段」のひとつであって、「目的」ではない。議員であることにしがみついていなければならないということもない。無所属でもいいから次も出なさいというかたもいるが、私は社民党以外の政党からの出馬は最初から頭にない。なかには「次は自民から出る気なのでは」などと取材を仕掛けてくるマスコミもあったが、馬鹿らしくて返事をする気にもならない。どう言う発想でそうなるのか、理解に苦しむ。

やり方には色々あって、社会運動であったりジャーナリズムであったり研究活動であったり、権力と対峙するための「手段」は無数にある。私は記者や研究者を志していた頃から、「やりたいこと」は変わっておらず、「人が生きとし生けるものを大切にできるための社会」「やり直しのできる社会」「平和と自由と平等が実現した社会」をつくるんだ!という目的のための道、手段を探しているだけである。だから議員を引退することはとても寂しいが、きっとまた別の道があるだろうとも思っている。そのための仲間作りも一からやり直さねばと思っている。

 

ご批判もご意見も、真摯に受け止める。
けれど私から最後に「わがまま」として伝えたいのは、「議員を選び、議員を活用するのは有権者。議員が怠けたり翻意したりしないように監視するのも有権者。けれども自分たちで選んだ議員をむやみに叩くだけでは、人材は育たない」ということである。

私は、自分が選び一票を投じる相手(と政党)のことは、厳しい目で見つめるとともに議会での発言をきちんと見ていこうと思う。「おまかせ」にするのは、やめねばならない。もちろん、ただただその人を盲信するだけでもいけない。
一票を投じた先の政党・相手でなくても、政治家がどんな思いでどんな仕事をしているのかということは、民主主義の担い手である有権者のひとりとして、きちんと見ていこうと思う。

この4年間、私の議会活動を見ていて下さった方々、傍聴に足を運んでくださったり、ネット中継や市議会報告、会議録を見て下さったり、質問の感想を届けて下さったかたに、本当に、心から感謝をしています。もちろん、市民相談を寄せて下さった皆様にも。ありがとうございます。

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