あずさジャーナル
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攻撃性とは何か/オウム事件死刑囚7人の刑執行に際して考えたこと

2018.07.07

昨日、東京拘置所でオウム真理教元代表の松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(63)の死刑が執行された。早川紀代秀死刑囚(68)が福岡拘置所、井上嘉浩死刑囚(48)、新実智光死刑囚(54)が大阪拘置所で、土谷正実死刑囚(53)が東京拘置所、中川智正死刑囚(55)が広島拘置所、遠藤誠一死刑囚(58)も東京拘置所で刑が執行された。

私は10歳の頃、オウム真理教事件の報道を目にし、はじめて自分1人で新聞を読むようになりました。それ以来、私は「人間のエネルギー、特に攻撃的な要素のあるエネルギーを破壊ではなく生産へむけるにはどうしたらよいか」「そのための社会的な条件はなんだろうか」ということを考え続けたいと思うようになりました。
神戸連続児童殺傷事件、池田小事件、近年では秋葉原事件など、私の「人間の攻撃性とは何か」「人間がそのエネルギーの方向を誤ってしまう社会とはどんな社会か」「社会システムのどんなエラーを見直し、より良い社会、よりよく生きられる社会をつくっていけるか」という問題設定は、それぞれの事件について考えるたびに強まり、大学時代の卒業論文のタイトルは「攻撃性とは何か」でした。そのなかで分析対象として扱ったのは宮崎勤事件、神戸連続児童殺傷事件でした。

その後、研究者と迷って「記者」という職業を選択した際もこのテーマを追いかけることを志望理由のひとつとしてNHKを受験しました。当時の面接官のひとりだった記者のかたが、地下鉄サリン事件の現場取材をしたかたで、面接の合間の雑談時に「もしまたお会いすることがあれば、当時の取材のことをお話しできるでしょう。もっとも、まだ取材は続いていることなのですが」と言っておられたのを記憶しています。

議員になったいまも、社会を見つめ、より良くするための職業としての手段が変わっただけで、私の人生のテーマは変わっていません。

一連のオウム事件の犠牲となられた被害者の方々、ご遺族の方々の絶望と想像を絶する苦しみに報いるためにも、司法は、そして私たちを含むこの社会全体は、この事件の全貌を解明することをやり続けなければならなかったのではないか、と考えています。

人間は生まれながらに悪の存在となるのではなく、必ずその人間を悪たらしめた要因があるはずだと、思っています。

エーリッヒ・フロムはそのことを考え続けた人だった。だから私は、フロムの著作を信頼してずっと読んできました。私は、これからどうするのか。どうやってこの問題へ取り組んで行くのか、心が大きく動きました。

私は、一連のオウム真理教事件について、7人の死刑執行がなされた昨日、そのことをずっと考えていました。

破壊と非道な暴力、許すことのできない殺人に対して、国家による死の裁きという償い以外の、どんな償いを考えることができただろうか、ということを、ずっと考えています。

 

◆以下のリンク先は、2015年3月の朝日新聞の記事を掲載しておられるかたのブログへのリンクです(タイトルは実際の朝日新聞の記事です)。ブログ記事後半に全文が掲載されています。

「死んでも償えぬ息子、執行後迎えに行く オウム中川死刑囚の母 サリン事件20年」

私も同じ記事を切り抜いて持っていましたが既に手元になく、もう一度読みたいと探していたところ、こちらのかたのブログで再読することができました。ブログを書かれた宮武嶺さまに感謝申し上げます。

 

 

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