あずさジャーナル
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予算審査等特別委員会にて、意見を述べました

2018.03.23

本日、予算審査等特別委員会にて、2018年度当初予算及び関連諸議案の採決が行われました。
私たちの会派「生活者ネットワーク・社会民主党・市民自治の会」と日本共産党市議団は反対をしましたが、他の会派及び諸派の賛成により、原案通り可決すべきものとなりました。
本会議での採決は27日に行われます。

また、本日の採決に際し、私は会派を代表して意見開陳を行いました。全文を以下に掲載します。

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2018年3月23日(金)
◆社会民主党 佐藤 梓

2018年度一般会計予算及び各特別会計予算並びに関連諸議案について、生活者ネットワーク・社会民主党・市民自治の会を代表して、意見を申し上げます。

市制100周年を終え、新たな1年を踏み出す年の予算であります。中核市移行後4年目となる新たな年度は、東京都から自立するなかで本市が得た事務権限の活かし方を振り返ってみるとともに、補助金などの面で本市が負担していくこととなった部分について、市民負担を増大させたり、サービスの質を低下させたりすることなく、事業を維持していくための体制を整えていかねばならないと考えます。

少子高齢化、人口減少を受けとめ、都市計画、特に土地の有効利用を検討する際には、福祉施策、子育て施策との連動が不可欠であることをしっかりと認識して頂き、所管の垣根を越えて議論し、共通の課題をともに解決していくような形で、所管同士の意見を共有しながら施策展開をはかって頂きたいと考えます。

例えば、様々な分野でのサービスの担い手の問題、人材の育成と適正な配置をどのように計画し進めていくかという問題があります。今後は本市においても「地域共生社会」の考え方のもと、高齢者と障害児・者を同一の事業所でケアしていく共生型サービスの在り方が議論されていくようですが、これに対しては慎重になって頂くことが重要です。利用者である高齢者、障害児・者がこれまで通りのサービスを、望む形で享受できるかどうかという問題や、サービスを担うことのできる事業者を適切に確保できるかどうかという問題があります。利用者、事業者の意向をしっかりと調査し、高齢者福祉サービスと障害福祉サービスを、それぞれ適切な形で提供していける体制を維持して頂きたいです。

また、こうした考え方の根底にあるのが、「自助・公助・共助」に加えて、住民同士が互いに助け合う「互助」という概念です。「互助」の考え方は、少子高齢化、人口減少社会の進展にともなって深刻化する、サービスの担い手不足、投入できる公的費用の不足を補うことをめあてとして発生した側面があり、公的負担、公的責任の在り方を見えにくくする、あるいは後退させる懸念があります。新年度は、社会福祉協議会との連携のもとで、住民同士や専門家との連携により地域課題の解決をめざす地域福祉推進拠点を新たに2か所増設し、市内6か所を運営する予定となっていますが、こうした事業においては、市の責任がどこにあるかということを常に明確化する必要があります。

運営については、社会福祉協議会の活動として、あるいは住民同士の相互の助け合いとして市がこれを補助するという考え方ではなく、あくまで行政側が主体となって実施する事業であり、公的な福祉サービスをより細やかに提供していくために、社協や地域住民の力を借りるものである、ということを確認して頂きたいと考えます。「互助」そして「自助」の考え方が強まる中で、「公助」の役割が後退するようなことはあってはならないと考えます。地域福祉計画における福祉圏域や、高齢者福祉における日常生活圏域という考え方にも、行政が適切なサービスを提供するためのエリアの設定であるという側面に加え、地域住民、サービスの担い手となる住民の活動がしやすいエリアという側面が加わってきています。このことは、地域によっては人的資源の偏りをもたらすなど、市内で一律かつ公平なサービスが提供されるかどうかという点で懸念があります。圏域の設定については、何のため、何を目的としたものであるのかを慎重に議論し、必要に応じて柔軟に見直しをはかって頂きたいと思います。

続いて、新総合事業についてです。介護従事者の資格取得支援や、有資格者の再就職を後押しする研修会の実施、事業所の管理者を対象としたキャリアパス研修の実施など、人材の育成と確保に関して新規の取組みが充実しており、評価できるものと考えます。一方で、育成した人材をどこまで実際の就労に結びつけることができるかという点および、新たな区分での訪問・通所サービスを提供できる事業者を適切に確保していけるのかどうかといった、受け皿の整備が追いつくのかどうかという課題があります。先月20日に行われた衆院予算委員会の議論の中では、厚労省が市町村に行った調査の、今年1月時点の集計結果において、全国250市町村が要支援者への訪問介護や通所介護から撤退する事業者がいると回答していることが明らかになっています。本市においても、基準を緩和したサービス、住民主体の支援は、実施可能な事業者数、担い手となる団体数はまだまだ少なく、サービスを広げることは厳しい状況にあり、地域包括ケアシステムを今後どのように充実させていくことができるのか、懸念をしています。

これらのことから、高齢者福祉および介護保険事業においては、国が示す考え方や制度設計をなぞろうとするだけではなく、現場の利用者、事業者の意見を積極的にすくい上げ、現場目線で施策の検討を行うことや、必要とされるサービスを維持していくための環境整備を優先することが重要であると考えます。しかしながら現状では、サービスを受ける対象者の把握も追いついていないばかりか、市内事業者の経営能力や運営能力の実情を考慮しないままに人材の育成だけを急いでいるような面があり、人材と現場との効果的なマッチング、更には利用者ニーズとのマッチングを行うことができていないと考えます。

また、高齢者の在宅生活の支援、在宅介護を支える仕組みにおいても、民間の力や住民の力を借りる形での見守り活動がなされており、市が現場の状況を直接把握する、声を吸い上げる機能の在り方については、再度の議論が必要であると指摘をします。急速な少子高齢化に対応していける態勢であるのかどうか、いまいちど検討を行って頂きたいです。

続いて、市民の財産である公文書についてです。国では、学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐり、財務省が公文書を改ざんしていたことが発覚し、大きな問題となっていますが、市民の知的財産である公文書を適切に管理、保存していくためのルール作りを本市において早急に実施して頂きたいと思います。このことについて、我が会派の委員からなされた公文書管理に関する条例をつくってはどうかという提案に対し、2018年度末をめどに対応していきたいとの認識が示されたことは、評価できることと捉えています。

平和施策について述べます。昨年10月に平和首長会議に加盟したこと及び、語り部映像制作事業のなかで、八王子空襲を経験したかたに加え、本市在住の被爆者のかたの証言も記録、保存されたことは大変重要な取組みであり、今年度も語り部映像制作と平和展をより充実した形で行って頂きたいと思います。新たな取組みとしては、本市の空襲跡や戦跡などをめぐり、平和について学ぶことのできるような補助的資料として、平和マップの作成についても前向きな姿勢が示されたことは、期待のもてるものだと評価しております。

次に、まちづくりについてです。川口土地区画整理事業について、2月28日に組合設立認可及び事業認可がなされました。総事業費169億円のうち、本市はおよそ3割にあたる43億8000万円の助成金を2024年度までに負担することが示されました。新年度の予算計上分は9億6000万円です。しかしながら、八王子市土地区画整理組合助成条例によると、埋蔵文化財調査及び公益的な事業に要する費用は助成上限額の適用がなく、これらに要する金額が増えた場合、総事業費に占める本市助成金の割合も変動します。条例第4条7項でいうところの、「事業の推進のために特に市長が認めた公益的事業に要する費用」については、今回は調整池がこれに該当するとのことですが、どのような事業を公益的なものとみなすかの判断基準や項目が明確に示されていません。また、市からまちづくり公社に職員が派遣されており、この事業に関連する業務にも携わっておられます。これらのことから、市民にとっては「いち民間事業」としては理解がしにくいものであり、事業における市の関わり方及び市の責任の所在を常に問われることとなります。一方で、市はこれまでも事業に関する説明を市民から求められた際には、「事業認可後にあくまで事業者が行っていくもの」という姿勢をとってきましたが、市民の納得を得られていません。また、今月19日に行われたまちづくり公社の諮問委員会の質疑において、公社としては、組合が業務代行者と施行計画を立てたのちに住民説明を実施するものだという見解を示しています。住民が求める、事業に関する説明会の実施がいつになるのか目途が立っておらず、先送りにされている印象を受けるとともに、市がこれらのことについて適切に指導を行っているのかどうかについても、憂慮するものです。

次の新たな100年の八王子のまちづくりにおいては、少子高齢化の時代の中で、大量生産・大量消費や、合理化の考え方とは決別した、新たなライフスタイル、新たな価値創造を行っていくことを、大いに期待しています。全国都市緑化はちおうじフェアにおいても、緑化意識の向上や、本市の限りある自然環境、貴重な里山のみどりを後世に残していくことをレガシィとして市内外にPRしてきていますが、川口土地区画整理事業は、そうした本市の価値創造の可能性とは相いれないものであり、後世に残すべき財産であるとは思えません。

また関連して、北西部幹線2工区の整備について、新年度は環境アセスメント調査及び用地取得、橋りょう工事着手の費用として7億7368万円の予算が計上されていますが、これは将来東京都が管理することになる見通しで、なぜいま、市が整備を急ぐのかという疑問があります。川口物流拠点事業の推進のために急いでいるという因果関係を否定できず、川口物流拠点事業の中止を求める立場として、この北西部幹線道路2工区の整備についても賛成できません。

更に、新年度はいよいよ八王子駅北口におけるマルベリーブリッジの西放射線ユーロードへの延伸工事に着手することとなっていますが、新たなにぎわいの創出について、今回の都市環境分科会における質疑をふまえてみても、中心市街地の活性化の決め手となる施策の展開はまだ具体的に見えてきておらず、何のためにデッキの延伸を行うのか、そのことによりどんな効果が得られるのかという点については、具体的な説明が得られていません。

最後に、国民健康保険事業についてです。3月18日の新聞報道によると、新年度は広域化により、2年前に比べて半数以上の市区町村で保険料が下がることが、読売新聞の全国調査で判明しました。本市は保険税の値上げがなされることとなっており、負担軽減を求める請願が出されています。新年度は一般会計からの法定外繰り入れがおよそ40億円ですが、2017年度当初予算では法定外繰入額は65億円であり、補正後の実績をみてもおよそ50億円となっています。今回、保険税の値上げ分に相当する3億1000万円を法定外繰入額に加えたとしても、昨年実績を上回る金額とはならず、必ずしも今回値上げを行わねばならない状況であるとは言えません。

以上のことから、本予算に反対の立場を表明して、意見とします。

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